これまでの連載では、子どもの特性に対応するための具体的なルールや、家族の協力体制についてお話ししてきました。しかし、最もデリケートで重要な課題は、親自身、特にあなたの**「心の健康」**です。
今回は、親として直面する**「自己嫌悪の波」と、そこから抜け出し、親自身が心身を壊さずに子育てを継続するための「親のためのルール」**を深掘りします。
1. 葛藤の現実:「ダメなことはダメ」を伝える壁
私たちは、親として感情的になってしまったり、思わず手が出てしまったりした後には、強い自己嫌悪に陥ります。そして、親の自己肯定感はやはり下がっている気がします。
しかし、発達特性を持つ子を育てる上で、**「危ないことは危ない、ダメなことはダメ」**という線引きを、どんな状況でも伝えることは、親としての責務だと考えています。
■ スーパーでの非常事態と毅然とした態度
ある日、長男がスーパーマーケットで当たり前のようにポケットにお菓子を詰めているのを発見しました。これは、社会生活を送る上で絶対にしてはいけない行為です。
- 私たちの決断: その場では、人目があろうとなかろうと、かなり強く叱りました。周りの視線は痛いところではありますが、「人目よりも、ダメなことをダメと伝えること」を優先しなければ、下のきょうだいが当たり前のように真似するという悪影響も避けられないからです。
少々理不尽であっても、子どもに**「これをすると親が激しく怒る」**という事実を記憶させる必要がある。これは、親として非常にエネルギーを使う、苦しい闘いです。
2. 「やりすぎたかな」から抜け出す親の処方箋
強く叱った後には必ず**「やりすぎたかな」**という後悔の波が押し寄せます。しかし、私たちはこの自己嫌悪を乗り越えるための、現実的な処方箋を見つけました。
■ 親の心を救う「開き直り」と「笑い」
怒ったことを子どもが覚えていて、ずっと引きずることもあるかもしれません。しかし、そこまではどうしようもないと、ある程度開き直ることも必要です。
最も私たちを救ってくれるのは、子どもたちと「今」を共有する時間です。
- リセット法: 叱った後に、一緒に遊んだりして笑っていると、親の自己嫌悪はいつのまにか薄らいでいる気がします。
- 子どもの力: 子どもたちは親が思う以上に切り替えが早い。彼らの笑顔は、親の心の負担を軽くしてくれる最大の鎮静剤であり、「しょうがないな」という気にさせてくれます。
■ 親自身の「心の安全弁」を探す
- 専門家の力: 手を出してしまう、感情的になってしまうのは、親が限界を超えてストレスを溜め込んでいるサインです。定期的な臨床心理士との面談を**「親のカウンセリング」**として活用し、溜まった感情を吐き出すことが重要です。
- 「小さな幸せ」の発見: 強く叱った後でも、子どもが「自分の好きな本を読む」「朝トイレに行く」といった**「小さな成功」**を見つけ、心から褒めることが、親自身の自己肯定感を取り戻す助けになります。
まとめ
発達障害の子育ては、**「ダメなことはダメと伝える勇気」と「完璧な親を諦める開き直り」**のバランスを取る、綱渡りのような毎日です。
私たちは、自己嫌悪に陥りながらも、**「愛情を込めて、ダメなことは伝える」**ことを続けています。そして、怒った後の「一緒に笑う時間」を大切にすることで、親自身も心を壊さずにこの長い道のりを歩んでいけるのだと信じています。
次の記事予告
私にとって、スーパーでの買い物は恐ろしく体力を使う「格闘」です。子どもたちは叱っても叱っても走り回り、できれば子どもがいない間に買い物を済ませてしまいたいですが、仕事もありそうもいきません。
次回の記事では、この**「地獄のスーパーマーケット」での格闘にどう立ち向かい、少しでも負担を減らすための工夫や、親の「心の準備」**について、詳しくお話ししたいと思います。
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